はじめに

2023年10月末に約6年間在籍した CyberAgent を退職し、1ヶ月間の有給消化期間を経て12月に Knowledge Work へ入社しました。Knowledge Work へは、フロントエンドエンドエンジニアとして入社しています。

年内最終営業日を終え、転職後ちょうど1ヶ月が経過したタイミングで区切りがよいので、一度振り返りができたらと思い記事にまとめています。

CyberAgent でやっていたこと

入社直後に新規サービスの立ち上げに少し関わり、その後は退職まで WINTICKET というサービスの新規立ち上げ、運用開発に主務として関わってきました。それ以外では、採用、育成、人事評価など本当に多くの仕事を任せてもらい貴重な経験を積むことができたと感じています。

CyberAgent に入社する際、会社選びの理由の一つに「様々な事業があり多様な開発体験が得られる」といったことを考えていたのですが、結果として主務はずっと同じサービスに関わっていました。一つの事業が立ち上がり、ビジネスとして成り立つまでの苦難を経験し、それを乗り越え躍進していくフェーズが自分ごととして進む環境が、ずっと刺激的だったというのが大きな理由です。

同じサービスに関わり続けたことの理由に、サービスのフェーズが変化することに加えて、自分自身が担う役割の変化があったことも挙げられます。フロントエンド領域のテックリードから始まり、一度メンバーに戻り、その後は開発責任者という役割への変化がありました。メンバー、テックリード、マネージャー、様々な役割を経験させてもらえたことで考え方の幅も増えたように思います。

振り返ってみると、当時入社半年のメンバーへ新規サービスの立ち上げに対するテックリードを任せた当時の上長(@ahomu)の判断は色々な意味ですごいなと感じています。自分自身の器量ではなかなかできない判断だなと感じることができたのも、マネージャーとしての経験がなければ感じさえしなかったかもしれません。

やっていたこと、として外部に向けたアウトプットを振り返ってみると会社として自分自身が出しているものは意外と少なかった。。

転職のきっかけ

Knowledge Work という会社自体は、技術的な発信から目にすることがあり認知していました。いざ転職をしようと決めたものの直接的なきっかけは、とある忘年会で @yoshiko_pg と話したことでした。

元々、僕の中で外部から見る Knowledge Work という会社が、大雑把に表現すると「ちゃんとした会社」に映っていました。ビジネスの成功に向けて順調で、組織としての体制も大きな課題がなく、優秀なメンバーも多い、とかそのようなものです。ただ、話の中で感じたのは様々な悩みがあるし、課題があるといったものでした。

一方で、僕個人としては CyberAgent の担当部署内で中堅〜ベテランのポジションとなってきている状況でした。周りのメンバーを信頼し信頼され、頼り頼られることに居心地の良さをとても感じていました。ただ、その居心地の良さが故に「このままで大丈夫かな」と考えることも増えてきていました。

特に昨年からは信頼できるメンバーがすごく増えてきて、仕事の中で生まれる多くの課題や、やりたいことが自律的な動きの中で解消されていっていました。それに伴い自分自身も開発の現場から離れる時間が増えてもいました。

これまで2〜3年の周期で役割の転換があったのですが、この先どうしようかな、変化をつけたいなと思い始めたタイミングと、@yoshiko_pg と話したタイミングがちょうどその周期にあたっていました。きっかけとなった忘年会から少し時間が経ち、カジュアル面談という形で Knowledge Work の話を聞くことで転職を決意しました。

Knowledge Work の決め手

前節でちゃんとしていない会社のように書いてしまったのですが、全くそんなことはなく「健全な悩み・課題」がある程度の話です。むしろそうした課題があるからこそ、自分が入ることで貢献できる部分があるんじゃないか、と思えたことは大きいです。

そして、カジュアル面談を通じてスタートアップでありながら、開発プロセスや組織体制にかなりの投資を行っていることを知りました。

ナレッジワークの開発体制|Knowledge Work Developers blog

これは入ってみて感じる部分でもあるのですが、こうした対外的なアウトプットに嘘偽りなく本当に実施されていること、それでもビジネスとしての成果が生み出されていること。当初これらがどういった組織で成されていることなんだろう、という疑問がありそれを体験してみたい、といった想いが決め手の一つになりました。

そして、会社のカルチャーとして定められている行動指針に強い共感を覚えたことが後押しをしました。以下、ABC を頭文字にした3つの行動指針です。

  • Act for People: 人のために
  • Be true: 誠実に
  • Craftsmanship: こだわりを持って

特に Craftsmaship は CyberAgent 在籍時、新卒のメンバーに伝えていたメッセージだったりしたこともあり、会社の方針と自分自身の考えがマッチするのかなと思えました。

また、僕個人としてはそれほど重要視していなかったのですが、福利厚生もしっかり備わっていたり、今後強化していくという部分は安心感に繋がりました。

完全に余談ですが、Knowledge Work に興味を持って退職を決意し、他会社の検討を一切せずに転職するというやんちゃな判断を許してくれた妻に感謝しています。(退職決意時は入社が確定していないため)

Knowledge Work での1ヶ月間

最初の1ヶ月は Platform Group というプロダクトの基盤となる開発、開発生産性の向上、インフラ整備などを行う場所に所属していました。

入社して一番最初に驚いたのはオンボーディングの充実度です。約1週間に渡るオンボーディングコースがあり、会社の考えや業務の進め方とその背景説明、メンバー交流など。それらがコースとしてある程度確立されており、やるべきことが明確な状態でした。

その後は簡単なタスクから着手し、いくつか Design Doc の作成と実装を行っていました。具体的行っていたタスクを挙げると以下のとおりです。

  • プロダクトを触っていて気になった UI 不具合修正
    • オンボーディングが主に自社プロダクトを使って行われるため、ドッグフーディングしていた
    • a11y 周りのちょっとした課題が中心
  • 過去手がつけられていなかったとある方針策定の導出
  • ESLint の Flag Config 化
  • ESLint のローカルルール作成基盤構築、ルール作成
  • CI 高速化
  • その他軽微な開発基盤修正など

Platform Group であるため、プロダクトの直接的な機能開発はまだ未経験です。

また、開発はアジャイルで行われるのですが、本格的なアジャイル開発が初めてであったため未だ慣れない部分も多いです。ただ、周囲のメンバーがサポートしてくれるおかげもあって伸び伸びとさせてもらっています。

Knowledge Work では様々な組織施策が行われます。中でも一番好きな取り組みに プロダクトシェアデイミーティング があります。

これは組織内で行われる情報流通の仕組みで、セールス・プロダクト双方から情報を発信します。セールス側から顧客の声をプロダクト側に共有し、プロダクト側からは機能の共有を行います。プロダクトを中心にビジネス展開する会社だからこそ、役割に寄らない双方向のコミュニケーションは両者の豊かな協業に繋がっているなと感じます。

これから

ちょうど入社前にあたる、2023年の11月にシリーズBで45億円の資金調達が実施されました。今後3年で10以上のプロダクト開発・提供が予定されています。

会社として大きな変化が訪れるだろう感じています。そしてその渦中に飛び込んだからには、様々な変化に寄り添っていくことになると思います。そうした状況で自ら技術的な側面から変化をもたらせるような仕事に関われたいいなと考えています。

具体的な開発として Platform、Product と時期によって関わる領域も変わっていくことと思いますが、その中で元々持っている技術や経験はもちろん、新たな知識を柔軟に身に着けて会社と一緒に成長ができれば楽しいなと妄想しています。

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なかなか考えがまとまらない内に文章化したため稚拙な内容となってしまいましたが、Knowledge Work に入社して無事に1ヶ月過ごせたことをまとめました。

入社してみて改めて感じる部分ではあるのですが、これから多くのプロダクト開発を行おうとすると本当に人が足りないです。もっと具体的な課題や中にどんなメンバーがいるのか、など気になることがあれば以下のページからお気軽にお問い合わせください。

RECRUIT | 株式会社ナレッジワーク

まだ入社してまもなく、会社のことをきちんと伝えられるか怪しいですがもし Knowledge Work に少しでも興味が湧きつつ、もっとカジュアルに話を聞きたいよ、という方は @wadackel に DM をいただければと思います!


きちんと言葉として書いていなかったのですが、CyberAgent に不満があって退職しておらず、自分自身に期待する変化や環境を考慮して退職を決意しています。本当に居心地がよく、優秀なメンバーも多く魅力多い会社です。

記事の主題からは外れますが、もし CyberAgent に興味ある方も同じく連絡をいただければ幸いです。